これでいいのか医療教育界!?
新年度も始まり、全国で看護学生・医学生の実習問題が浮上してきています。
つまりコロナワクチンを接種していないと(場合によっては3回)実習を受けられないという問題です。
この件に関しては令和3年6月に厚労省から都道府県の関連部署へ以下のような通達が出されています。
「実習施設においては、ワクチン接種や PCR 検査等について、養成所等としての感染防護の取組状況や、養成所等側が行っている学内外での感染対策や実習前後での学生等への感染管理教育の内容等をご理解の上、検査等を実習の受入れの必須要件としないようご協力ください。」
本来であればこれで問題は終了でワクチン接種の有無に関わらず実習は受けられるはずです。
しかし、現状はどうでしょう。
実習を受け入れる側の医療機関ではほぼワクチン接種を必須条件にしており、看護学生、医学生からの悲痛な叫びが数多くみられます。
とある看護学生の話。
看護学校の入学時にはそのような説明はなかったが、病院実習が始まるのにあたっては「必ずコロナワクチン接種を受けるよう」指示され、「接種しなければ実習は受けさせない、実習が受けられなければ当然単位はあげられない」と言われた。しかも病院実習の前には必ず全員PCR検査を受ける事になっているのにと。
学校側には「接種は義務ではなく、任意のはず」と言っても全く聞き入れてもらえず、やはり接種は受けたくないので学校を辞めるしかないのかと。
とある医学生の話。
コロナワクチンは未知のワクチンという事で接種を控えていたが、病院実習が始まる前に学生全員が閲覧できる名簿に接種、未接種別にチェックが付けられていて、他の学生にまで未接種である事を周知させられた上、実習前に必ず接種を受けるような指導があり、半強制的に接種を強要されて、泣く泣く接種を受けたと。
そもそもワクチンの接種の有無というのは究極の個人情報のはずなのに、接種の有無を申告したり、勝手に公開したりする事に対して普段人権にうるさい人たちが全く声をあげないのはなぜなんでしょう。
さらに、SNSでは「医療従事者なんだから接種をするのは当然だ」という意見を述べる人もいますが、その人たちは現在のワクチンがオミクロン株への感染予防効果を国が認めていない事や、欧米の研究で未接種者よりも3回目接種者の方がコロナの感染率が高いというデータが出ている事を御存じないのでしょうか。
この問題に対する周囲の大人のアドバイスとしてワクチンの問題点を理解していない人は「さっさと接種すればいい」と言うでしょうし、理解している人は「厚労省の通達を学校に出したり、それでも埒が明かないようなら弁護士に相談すれば」と言うでしょう。
ただ、学生本人たちはなるべく学校と諍いを起こしたくはない、目立つ事はしたくないというのが本音で、なかなかそのような思い切った反論、行動はできません。
たとえ看護学校側が認めてくれたとしても、あとは受け入れる病院側の問題があります。
学校側はお願いして実習を受け入れてもらう方の立場なので、未接種者の受け入れを容認して欲しいとの要望を言えるとも思えませんし、逆に受け入れ先の医療機関から未接種なら接種してあげますよとありがた迷惑な申し出があるかもしれません。
特に大きな病院の医者ほど、ワクチンの問題点を全く理解していない情報弱者であるというのが悲しくも情けない現状です。
ただ、いくら情報弱者といえども、こうした同調圧力を我々は認める訳にはいきません。
さらに指導を期待するにも監督官庁も看護学校は文部科学省、医療機関は厚生労働省と2省庁にわたっており、特に縦割り行政の日本ではこの問題が円滑に解決するとは思えません。
こんな事で高い志を持って医療の道へ進んだ人たちの将来を阻んでしまっていいのでしょうか。
こうした問題の渦中にある方は大変な思いをされているでしょうが、手段はあるはずです。
諦めずに闘いましょう。
私たちは何らかの形でアドバイスはできると思います。
(文責:八子胃腸科内科クリニック 八子章生)
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